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街灯のある風景176 in青梅

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せっかく更新出来たので、今日は写真の看板にちなんで映画の話でもしようと思います。
私が好んで映画を観ることは余りありませんが、ホラー映画は大好きです。
スプラッターからサイコ系、精神的にジワジワくるようなものまでなんでもイケるくちですが
今まで観た映画の中で最も怖かったのは、「es」というドイツの映画です。

その映画は1970年代に実際に行われた「スタンフォード監獄実験」という心理学の実験を元に製作されたもので
心理学を専攻する学生は割引、というオマケがついていました。
簡単に説明すると、一般の人が「看守役」と「囚人役」に分けられ、刑務所に似た施設で暮らすことによって
より「役」に合わせた行動をとるようになる、ということを証明した実験です。
実験に参加した当初は仲の良かったふたつの役のグループが、徐々に本当の看守・囚人のようになり
看守役は囚人役に容赦なく暴力を振るうようになります。
映画では、脱獄しようとした囚人と看守が衝突し、最終的に2名の死者を出す事態に陥ります。
その過程で描かれる人間の心理が、とても怖かったのです。

あまりの怖さに体の奥底から寒気を感じ、映画が終わってからも暫く席を立てず無言でいました。
一緒に観に行った友人と、とにかく明るいところへ行こうとカフェに入ったのですが
友人がトイレに行っている間、一人取り残された私は周りの人間全てが信じられないような気分でビクビクしながら帰りを待ち
友人は友人で一人ではトイレに入れなくなり、何もせず席に戻ってきました。

邦題の「es(エス)」はラテン語でid(イド)とも呼ばれ、心理学用語で「本能的衝動の湧き上がる源泉」という意味です。
そこは快を求め不快を避けるという快楽原則に支配された、無意識の世界です。
原題は「Das Experiment」で、2010年にアメリカでリメイクされたときの邦題も「エクスペリメント」でしたが
私は「es」の方がよりリアルな感じがして好きなのです。
もし機会があったら是非観ていただきたい映画ですが、心から信頼している人と観るのがオススメです。
by mu-0323 | 2012-04-08 00:00 | 街灯